イルメルカート・アンジェロ藤井のイタリア研修

イルメルカート・アンジェロのシェフ藤井がイタリア研修に行ってきました。
2009年に10周年を迎えるイルメルカート・アンジェロ、4月5月と10周年記念ペアコースとライブイベントでお楽しみいただいておりますが、6月には当社のイタリアン顧問ともいうべきバリキエリ・レンツォ氏が来阪いたします。どうぞご期待ください。


3月26日木曜日、イタリアに出発。ローマで一泊して、翌朝8時にはフィレンツェに向かいました。
今回のイタリア行きは、レンツォシェフとの打ち合わせが主な使命ですが、もちろんイタリア各地の食べ歩き研修も忘れてはなりません。
フィレンツェへレンツォ氏にも同行してもらい、テスタッチオ市場やパスタ博物館を訪問。翌29,30日はローマにて終日レンツォ氏とイルメルカート・アンジェロ10周年メニューについてじっくりみっちり打ち合わせ。
久しぶりの来日をレンツォ氏もとっても楽しみにしており、かなり期待が持てそうです。それにしても訪問のたびに、レンツォファミリーにはお世話になっております。グラツィエ!

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2日にわたりご自宅へおじゃまさせていただき、カルラさん(奥様)とともにたくさん料理を教えていただきました。日本での生活が8年と長かったためか、ご家族全員、日本が好きだなあととても感じました。愛犬にハナ、アイコ、と名前をつけるほど。
1日目は娘さん家族、息子さん夫婦、2人のお友達も集まりとても賑やかな夕食となったのですが、皆さんとにかくテンションが高く食事と会話を楽しみ、イタリア人の食事、イタリア人の家庭、という場を経験できたことはとても貴重でした。会話、コミュニケーションの大切さを切に感じました。とにかく話さなければ、表現しなければ、何も生まれてこない。当たり前ですが、わたしにとても足りない部分だと感じました。


【ワイナリーにて】

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2日目は、コスタベラのワイナリー“ドフィッツィ”へ。このワイナリーは系列会社カリテと直接取引きをしているために安価で輸入でき、この今の信頼関係を築くための多大な苦労と互いの努力があったということでした。私たちを迎えてくれた時のオーナーの歓迎ぶりや、オフィスの壁に飾ったかめいあんじゅのパンフレットや名刺の数々は、その信頼関係を物語っていました。また低価格の理由として、衛生面、温度管理など、管理を軽減させるためステンレスのタンクを使用したり、ボトルではなく5Lの瓶や30Lのステンレス容器、さらに容量の大きい木の桶で保護された容器のもの(後述のべネツィアのバーカロ等でよく見かけたが、そのままおいてあり、その容器から直接注げるような仕組み)や、運搬トラックに樽が積んであり、直接店舗の樽へ移すというような(容器が不要)、コストダウンの仕組みを見る事ができました。


【中央市場散策】
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どの店も芸術的と言っていいほど綺麗に、華やかに、にぎやかに食材をディスプレイし目を惹きつけている。物量がとても多く、肉にしろ、野菜、フルーツどれも回転しているとは思えない量だが、気候(湿度が低い)が影響して、食材が裸でも痛みにくいから色鮮やかで新鮮である。サラミ、生ハム、チーズはどれも輝いてみえるほど。この感じをメルカートのショーケースでも再現したいと思いました。



【サンタンブロージョ市場散策/フィレンツェ】
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ここで特におもしろかったのがモッツァレッラディブッファラをその場で作り出来立てを食べさせてくれるという屋台。固まった牛乳を大きいポリバケツに入れ、沸かした湯とレンネット、岩塩も加え、へらでゆっくり混ぜていく。
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次第に弾力のあるモッツァレラが出来上がっていき、手でちぎって、ねじったり、結んだり、ボール状にしたり成型してホエー(液体)にほうりこんでいく。まだ生温かい出来立ての状態を味見させてもらう。しっかりと繊維質の弾力があり(少し塩辛いが)おいしい。

Firenze melcato_3
もう一店屋台で、パスクアのためか、北イタリアの方から来ている店、パン、サラミ、チーズ屋なども多くあり、中でもスティンコの回転ローストを焼き立てで食べさせてくれる(午前中でたまたま焼き立てだったのかも)屋台でスティンコ(豚のスネ)を試食する。クラウティというキャベツを酢で締めたような(シュークルートのような味)コントルノが添えてあり北イタリアの郷土料理そのままでおいしい。

とにかく市場は挨拶すれば、旨いから食べてみて!と味見させてくれる。
会話の中で押し売りに感じないサービス精神があり、楽しんでいる。味見をすると必ず「うまいだろ?!」と自信がある。じゃあ、とつい買いたくなる。日本のそれとは、入り方、会話の方向が少し違うと感じました。


【テスタッチョ市場/ローマ】

?トマトの専門店…シチリア産のトマトばかりの店。緑色はジャムにして、少し赤くなってきたものをサラダに、完熟したものはソースにするという。完熟をサラダに使う日本とは少し感覚が違う。ミニトマトを一通り味見したが、とにかく甘く酸味が少なく味が濃い。

?チーズ専門店…初めて食べるチーズばかり。
スカモルツァフレスコ、繊維質の弾力とジュワっと出てくるミルクの味わいがとてもおいしい。
リコッタディペーコラ、鮮度が良く牛乳のようにほとんど癖がない。
モッツァレラディブッファラアフミカート、燻製の香りが口中に広がりながら、フレッシュのジューシーな感じで美味しい。自分で出来ないか試してみたい。

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?自家製のポルケッタ店…塩コショウ、フェンネル、タカノツメで焼く。パックを開けて切るだけのビニエポルケッタの方が肉自体の味わいが強く美味しかった。

?ボルペッティ(惣菜屋さん)
テスタッチョのすぐそばの総菜屋さん。デスプレイ、ショーケースの見せ方がとても迫力がありキレイ。イタリア中どこも似た感じではありますが、ハム類の断面を見せるように山積みにしていたり、三角形にカットしたパルミジャーノを山脈のようにならべたり、パスクアの色とりどりの卵型のチョコレートの飾り方、瓶をひもで縛り上から吊るしたり、どれも物量がとんでもなく多いですが、メルカートのショーケースの参考にしたい。


3月31日にはヴェネツィアへ移動。レストランを食べ歩きました。

【カンティーナドモーリ】
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ヴェネツィアで一番古いバーカロ。真鍮の鍋が天井からたくさん吊るされているのが印象的。真鍮のゴミ入れや樽を使ったテーブル、照明、壁につけられた鉄製の抜栓機、ワインを注ぐノズルの下でそのしずくを受けるものが真鍮であったり、細部までセンスがよくかっこいい。



【トラットリアマドンナ】

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前菜のショーケースや魚介のショーケースがすごいトラットリア。80席くらいでカメリエーレが数えられただけでも8人。入ってすぐ、生きたカニや鮮度のいい生の魚介のショーケースがあり、絶対においしいものが食べられるという期待につながる。その横にアンティパストの並んだテーブルとカメリエーレがそれを盛り付けたりサーブしたり、最後の仕上げをしたりするテーブルがある。とにかくカメリエーレがする仕事が多い。このアンティパストテーブルのまわりをテンポよく忙しそうにカメリエーレが行き交う。見ていて面白い。

最後の訪問地はミラノ。

【カーサフォンターナ】
casa fontana 23 risotti23種のリゾットの専門店、ミラノ中央駅からドゥオーモとは反対側へ徒歩20分くらい、カルボナリ広場の向かいにある。1時に入店した時は1組だけでしたが、すぐに近隣のビジネスマンと思われるお客さんで賑やかになった。店内は木を主体としたシンプルな内装で、壁中に稲作、リゾットに関係する油絵が飾られていて、専門店のこだわりが感じられる。取締役が前回来られたときの写真を見せ、量は少なくていいから、注文とは別のリゾットも食べたいと依頼してくださり、すると他のテーブルに提供していたほとんど全てのリゾット(全5種)をすこしづつ多目に作ってその少しづつを次々に提供してくれた。それなりにお金も請求されたが、イレギュラーな注文に対する店側の姿勢、お客様に楽しんで頂きたい気持ち、商品に対する自信が感じられました。
メニューの冒頭に「25分かかります」と表記があり、生米から作っており米の鮮度が抜群によく、アルデンテで5種類全て美味しかった。

【ダ・クラウディオ】

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ドゥオーモから徒歩5分ほど、生の魚介を立ち食いで食べさせる新しい感覚のお店。
照明がとても明るく、山盛りの氷に山盛りで色とりどりの魚介が綺麗にディスプレイされていて楽しくなる。テーブルの下の水槽には活けのオマールやカニが泳いでいる。魚介をそのまま買って帰ることもでき、イタリア人にとっても面白そうで、とてもにぎわっている。20代から40代くらいまで幅広い層のお客様に人気。

最後に、イタリア人はやはり元気で、各都市を周っていても活気や目ジカラをとても感じました。
研修で見てきた事をしっかりスタッフに伝え、イルメルカート・アンジェロをよりパワーアップさせていきたいと思います。