2008/06/13
エッフェル塔に向かって走れ! ?603号室の受難

とうとう4日目。俗に言う佳境を迎えつつあります。
予定通り、この日は朝から500枚切手貼りです!2人で頑張ろうかと一瞬思ったんですが、1日のスケジュールチェックと切手貼りを両立することが出来ず、ここは甘えて603号室に。
あんまり早く行っても迷惑かなぁ?とか言いながら、どうしてもコーヒーが飲みたくなってきて、結局時間もお構いなしに突入することにしました。
…コンコン♪「(爽やかに)おはよう?☆ (可愛らしく)
コーヒー持って来たよぉ♪」
すると…「頼んでないし!」と、笑顔でお出迎えの部門長。
時間も言ってなかったのに、着替えて準備万端なところは、さすが!って感じです。
すでに私達の行動パターンが完全お見通しです♪
早速みんなで切手貼りまくって、集合時間までに葉書を出すべく郵便局に直行。
やっと今回の研修の大きな仕事を無事やり終えて、とてもすがすがしい気分です!

さて元気よく朝食目指して出発。専務おすすめの Bistro au pain。
1階はパン屋、2階はレストラン。
同じお店でスタイルの違うお店を運営してるのだそうです。
ここのバケットはメゾンのYさんのページでも書いていたように、もちもちで本当に美味でした。
全員が納得のバケットです。
是非またパリに来たら、来店したいお店リストの2軒目です!
ブーランジェリーをもう1件まわった後は、恒例のグループ分けです。
この日は前日までとは違うメンバー構成です。
部門長率いるサロンデセール研究メンバーの3人は、なんとHOTEL de CRILLON(超高級ホテルですよ!)に美味しいデセールを堪能しに…。
ドレスアップをするべく、3人は早々にホテルへと帰って行きました。
私はYさんと2人、そして初めて専務の同行でお菓子とパンの研修です。
やっと専門的な視点で研修に臨めそうです!!嬉しい!!!

大つぶの雨の中頑張って移動し、目の前にあらわれたお店は・・・モンマルトル近辺にある素敵なパティスリーArnaud Larher です。
店頭には、こんなに綺麗なマカロンタワーが並べられ、傘も放り出して写真に収めました!
ここは、今回のパリ研修のなかで1番ディスプレイが綺麗なお店で、かなりテンションあがりました。
お菓子屋さんの全てがつまっていて、マカロンはもちろん、ショコラ、ジェラート、ギモーブ、ヴィエノワ、さらにはシャンパンまで(しかもオリジナルラベルです)!
本当にワクワクさせてくれて、ディスプレイもとても綺麗。
私の店「アトリエアルション」も是非、みなさんにワクワクしてもらえるようなお店にしなければと決意を誓ったお店でした!!
ケーキもとても美味しくて、ちゃんと603号室で頂きましたよ♪?

さて、お次は南へ移動して2007年バケットコンクール優勝という Arnaud Delmontel。
建物がとても美しくて浮かれて写真撮ってもらってたら、バケット買うことをすっかり忘れてしまい、専務に「店にバケットコンクール優勝って書いてるけど、買わんでいいの?」と、つっこまれる始末…もう少しで、食べ逃すところでした。
でも、ほんとに素敵な彫刻です。
ウットリしちゃいました。次にこの近くにある、Angelique Chiba 。
一週間を振り返ったときに、菓子研修の真髄はこの店だったのだと確信しました。

ここのシェフは、68年に渡仏し、フランス菓子コンクールで、日本人で初めて3回も入賞されてる方です。
日本でも少し焼き菓子などの販売もされてるのですが、専務から「本物のサブレの味を知るのだ!」と指令をいただき、リストアップしたお店です。
店頭はとても綺麗なスカイブルー。
中はサロンになっていて、マダムが優雅にTea Timeです。
私たちも、もちろん突入です。
偶然にも、シェフがアトリエの入り口に立っていらっしゃったので、初対面のくせに
「こんにちは?!!」と思わず大声を発してしまいました…
しかし私のこのでしゃばりな性格が功を奏して(かなり前向きな解釈ですが)、千葉シェフも、思わず知り合いが来たかと間違って、「どうも?♪」とお店に出てこられました。せっかくなのできちんと自己紹介をして、色々とお話しを伺うことにしました☆

まずはシェフのお薦めを堪能!
イチ押しは「マカロンポンム」。
中にリンゴがたっぷり入った大きなマカロンです。
ケーキはフレジェとサンマルクを頂きました。
フランスの伝統菓子をとても純粋な味に仕上げており、素材を生かした優しい味でした。
過酷なフランスの旅で、軽く、ショコラ恐怖症に陥っていた私も、千葉シェフのとろけるようなサンマルクには本当に感動し、ショコラが大好きになりましたよ♪
オリジナルブレンドの紅茶(ミントと緑茶をブレンド)で癒されながら、気さくな奥様とのお話しも楽しみました。
シェフとの出会いやお店を始めたきっかけも聞いちゃいました♪
みんなへのお土産には、専務の指令を遂行し、焼き菓子の「サブレ」を買って帰ることに。
店頭に並んでいるほとんどを買い占めてしまい、奥様も少し驚いていましたが…
やっと、製菓事業部が自信を持ってお届けするお土産を手に入れました!
部門長、喜ぶかなぁ?♪
そのころ、HOTEL de CRILLONゴージャス組 はといいますと・・・


わぁ? 優雅?☆
右手のグラスはシャンパンじゃなくて?!
なんかアイスまでもがお洒落に運ばれてきてますが・・・。
ハーブティーもフレッシュのハーブを自分で選び、摘みたてのもので淹れてくださるのだとか。
フランスのまた違った世界を堪能中です。
ホテルに戻り自分の部屋のルームキーをもらい、何気なく「603号室はいますか?」って聞いてみたら、なんでかフロントのムッシュは笑顔で603号室のルームキーを渡してくれました。
確かに宿泊客で東洋人グループは私たちだけやけども!!
3人で「セキュリティー的にどうなん…?」って言いながらも、せっかくなので603号室で待つこと30分程…
部屋の主2人が「俺らよりも先に部屋の鍵もらってるし!」とつっこみながら帰宅。
くつろぐ暇もなくお互いの充実した時間を、写真を見てお土産のお菓子を食べながら細かくレポートしあい、ディナーまでの時間を濃く深く過ごします。
Angerique のサブレは満場一致の感動で、最初のひとくちめのサクサク感と、口の中でホロホロとくずれる食感が、みんなを本当に幸せな気分とさせてくれました。
さてこの日のディナーは、ル・コルドンブルー パリ校のシェフ・ド・シェフ、テリアン先生とご一緒です。とても緊張です。
フランス語、もっと勉強しときゃ良かった…とかなんとか言いながら、みんなで出発☆
行く道すがら、前日から「食べたい食べたい!連れてって!!」と騒ぎ続けて専務を困らせていた、Berthillon のジェラートを食べることにとうとう成功☆
お次は入りもしないのにLa Tour d`Argent の前でしっかり記念撮影し、先程の緊張はどこへやら・・・?
完全に観光気分でLe Moulin A Vent に向かいました!
無事に到着し、テリアン先生とのお食事会開始です。
みんな緊張してなかなか会話ができませんでしたが、テリアン先生はとても親日家で日本語もとってもお上手です。
特にお子様のお話をされている時は、フランス語も日本語もたくさん飛び出して、とても楽しいディナーでした。
そんな時でも水面下では研修が遂行されています。
メニューを選ぶ目は必死です。
だんだんフランス語も微妙にわかってきて、自分が食べれそうなものを本能的に選び出します。私が選んだのは、キノコたっぷりの前菜とかえるちゃんです♪
鶏肉みたいで美味しいんですよ?
最近、日本のレストランで見かけなくなったので、注文しちゃいました!
男性陣はなんとメインディッシュに二人でシェアする仔牛ちゃんです。
しかも量が多いと説明されてるのに、この旅行で麻痺した満腹中枢が刺激されたのか、けんか売るぐらいの勢いで注文してました。
その料理がこれ・・・
たぶん二人分で1キロは軽くありますよ!


しかも焼き加減はかなりのレアです。
きわめつけは真ん中の付け合せ、フライドポテト…
K部門長につきあって挑んだK野君は出、てきた瞬間からもちろん涙目です。
私はといいますと、腹の底から突き上げてくる笑いに耐え切れませんでした。
だって!!どうみても食べきるの無理でしょう?!
今までの胃袋の具合を思い浮かべ、K部門長のおなかのふくらみ具合を見ていたら、笑うしかないですよね。
当然のように、付け合せのポテトはみんなのテーブルを回ります。
一巡して戻ってきてもあまり減っておらず、ここでもまたフランス人の食に対する寛大さに感動です。
テリアン先生、またパリへ行ったときは一緒にお食事しましょうね。
その時までには、もっとお話しできるようにいろいろ質問考えておきます!
この日はいろんな人に出会いお話をして、本当のお菓子の美味しさを知り、自分の中にたくさんの「フランス」が流れ込んできた日でした。
この貴重な体験すべてを、一緒に働いているスタッフに伝えたいと心から思いました。
レポート作成にも力が入りそうです。
一日一日が本当に濃く充実したものなので、何をしてても楽しいです!
残すはあと2日。あっという間って、こういうことを言うのですね。